『Gifu-gift』
ミクストメディア:岐阜の岩《心ここにあらず岩》、梱包用段ボール、岐阜の映像(9分30秒)


岐阜県から展示会場である東京都まで送られてきた岩《心ここにあらず岩》に岐阜の映像を投射し、その岩肌を顕微鏡カメラでモニターに映し出す。
(共同制作:森内一生)
『303 miles』
映像:2分46
《心ここにあらず岩》の輸送経路をGPSで追跡し、その座標データの時刻歴を表示する。
(共同制作:森内一生)
〈ギフギフト・303 milesについて〉
(岩間智紀/森内一生 二人展「ハッピー・ニュー・岩ァー 2023」展 目録より抜粋)
 森内の興味の発端は、東京と岐阜の人間が京都で再開したことを契機に二人展をすることになった、その経緯そのものにあった。この距離感を利用し、楽しむことが作品のコンセプトの根幹にある。 
制作を進めるうちに岩間は「ギフギフトは空間やスケールの超越の作品になりそうである」と語った。不動の象徴たる岩は、梱包され高速道路を経由し、超スピードで東京まで移動する。そして自然風景の一要素である岩は、プロジェクターにより、出生地である岐阜の風景を投影される。風景の要素に過ぎない岩の中に風景が内包され、包含関係が逆転する。 
しかしその岩を顕微鏡で覗いてみると、そこにあるのは岩の構成要素である鉱物の集まりでしかない。空間を超越しているにかかわらず、包含関係を覆し自分よりも大きな風景を取り込んだにもかかわらず、そこにあるのは岩肌であり、岩でしかない。
東京岐阜間の空間の超越、その先でありありと岩の正体を暴くことで、森内と岩間は岩を通じたコミュニケーションを目論んでいる。 
2022年12月 森内執筆
「ハッピー・ニュー・岩ァー2023」展 にて撮影。左下の書き初め作品は『モル初め』、右上の平面作品は『sol』
「ハッピー・ニュー・岩ァー2023」展 にて撮影。左下の書き初め作品は『モル初め』、右上の平面作品は『sol』

You may also like

Back to Top